所長からのメッセージ

材料開発の歴史は人類の発展の歴史そのものです。石器、土器、鉄器、金属、セラミックス、高分子と、新しい材料が見出される度に社会は大きく変貌し、それに伴い新たな価値観が産み出されてきました。人類の夢を形にすることが材料科学の究極の目的であると言っても過言ではありません。

AIMRは東北大学が世界的優位を誇る材料科学、物理、化学、工学の研究者を集結し、革新的材料を産み出して社会に貢献することを目指し、2007年に設立されました。AIMRは設立時から一貫して原子分子制御に立脚しつつ、異分野間の融合研究を推進し、金属ガラスとMEMS、金属ガラスとソフトマテリアルのような画期的な成果を産み出してきましたが、融合研究を更に加速するため数学的手法を取り入れることが不可欠という結論に至りました。
科学技術に数学者が直接に係わることは、現在世界的な潮流となりつつあります。私たちAIMRはこの潮流に乗り、材料科学に数学を取り入れる試みを開始しました。研究所レベルで数学と材料のコラボレーションを組織的に進めるのは世界的に見ても初めての試みであり、このアプローチはこの潮流の中でも先導的であると言えます。私たちは数学と材料科学の直接的な相互作用を研究所のミッションとして促し、世界的な数学的な科学技術融合をリードしていく所存です。

東北大学材料科学高等研究所(AIMR)
所長 小谷元子