第2回WPI合同シンポジウム @茨城県つくば市

2012年11月27日

谷垣教授、対称性と材料の性質のふしぎな関係を語る

講演する谷垣教授

「材料の性質は、その構造に大きく影響されます。特にその対称性が崩れたときに大きな変化を見せます」と、谷垣教授は様々な実例を示しながら参加者約600名に向けて熱く語りかけました。WPI研究拠点が年に一度合同で開催する一般向けの講演会「世界トップレベルの研究を愉しむ」(国際ナノアーキテクトニクス研究拠点主催, 2012年11月24日, 茨城県つくば市)での1コマです。各拠点から集まった6名の研究者が、材料、エネルギー、生命、宇宙などさまざまなテーマの研究を紹介しましたが、AIMRからは谷垣教授が「数学と幾何でデザインする材料」と題して講演を行いました。

AIMRブースにて高校生からの質問に答える

高校生を中心とした約600名の参加者を前に谷垣教授は、「電子は通常、スクランブル交差点で人が行き交うようにいろんな方向を向いていますが、超伝導状態になると、対称性が崩れて、まるで軍隊の行進のように一方向に並んだ状態になります」と語るなど、超伝導や熱電変換といった省エネ社会にむけて多くの研究が行われている現象が、どのように対称性と関係しているのか説明し、参加者は興味深く聴いていました。また、メインホール横に設置された展示スペースでは、サーカーボールと同じ構造をもつC60フラーレンという超伝導体や、バラの花びらの構造を模した超撥水素材など、講演内容と連動した材料の展示をおこない、講演を終えてブースに表れた谷垣教授に高校生が質問するなど、多くの参加者が材料の不思議で面白い世界を体感していました。次回のWPI合同シンポジウムは2013年12月14日に仙台市の仙台国際センターで開催予定です。

問い合わせ先

中道康文(ナカミチヤスフミ)
東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR) 広報・アウトリーチオフィス

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