Mar. 13th - 15th, 2013| Workshop
Scope
|開催趣旨|
日本が世界的優位を誇る材料科学は、これまでの豊富な経験の積み重ねと厚い研究者層による最先端研究に支えられてきた。
その対象が複雑高度化する中でコンピュータを用いた機能発現の機構解明と材料設計はますます重要な役割を担いつつあるが、近年のハードウェアの性能向上と洗練されたソフトウェアの蓄積は単なる高精度化や大規模化を超えた質的に異なる解析を可能性とする域に達し、材料科学の新たなフェーズが始まった。
しかしながら、サイズや時間の階層を超えてミクロとマクロをつなぐにはまだ種々の困難が残されており、その克服には従来にない発想が必要とされている。
一方、数学・数理科学も独自の発展と成熟をとげ、理想状態から離れた複雑な系の解析手法や大量の情報の中に潜むデータ構造を抽出する手法など、階層横断を可能にするスケール変換の理論が編み出されている。
そこで本ワークショップでは、これまで数学・数理科学者と計算材料科学者との間に十分な情報交換の場がなかったという反省のもと、各々の分野の第一人者が「階層構造の解析」をキーワードに課題の所在や最新手法をサーベイし、数学・数理科学と計算材料科学とがどのように協働できるか討論する。
これを端緒として継続的な交流と具体的な協賛を行い、スマート材料のデザイン手法の新展開を目指す。