か行

カーボンナノチューブ
炭素原子がチューブ状に連なった、直径が数ナノ(10億分の1)メートル~数十ナノメートル程度の物質のことです。1991年に飯島澄夫博士(東北大学出身)が発見しました。
外部光電効果
物質に紫外線やX線を入射すると電子が物質の表面から放出される現象です。物質外に放出された電子は光電子とも呼ばれます。この現象は、1905年に、アインシュタインの光量子仮説によって理論的に説明されました。アインシュタインは、この業績でノーベル賞を受賞しています。
界面相
多結晶材料は多くの結晶粒から成っていますが、それらの間の狭い隙間に形成される相(ある構造を持った領域)のこと。多結晶材料ではこの界面相の構造が機械物性を左右することが多いです。
角度分解光電子分光
結晶に紫外線やX線を照射すると物質の表面から電子が放出されます。放出された電子は光電子と呼ばれ、その光電子のエネルギーや運動量(角度)を測定すると、その電子が元々いた物質中の電子の状態、つまり物質の電子状態が分かります。
ガスアトマイズ法
金属や合金の溶湯を細かく粉末化する工業的な製造方法。溶融温度以上に加熱された金属や合金の溶湯に対して、その溶湯流の周囲に配置した多数個のノズルから超音速のガスジェットを噴出させて、その衝撃波で溶湯流を粉砕することにより液滴が生成されます。こうしてできた液滴は落下しながら凝固して粉末となります。溶湯の表面張力、粘性、ガスジェット速度により得られる粉末サイズや形状は異なりますが、粒子間の組成差はきわめて小さく、このようにして作製された大量の粉体を、プレス成形や焼結することにより複雑な形状の部品を製造することが広く行われています。
過冷却
液体や気体を本来ならば相転移が起こるはずの温度以下に冷却しても、その相のまま留まっている状態。溶液が本来なら溶質の析出が始まる温度以下に冷却されても、なお全体が溶液のままに留まっていること場合をいいます。水をゆっくりと冷却すると0℃でも凍らない場合があり、この状態を過冷却と呼びます。
逆スピンホール効果
スピン流と垂直な方向に起電力が発生する現象。電子のスピンと軌道の相互作用により上向きスピンを持った電子と下向きスピンを持った電子が互いに逆方向に散乱されることによって生じます。スピン情報と電気情報をつなぐ現象として、スピントロニクスにおいて重要。
球面収差補正装置
近年開発された補正装置によりレンズの球面収差をなくすことが可能となり、ビームを非常に小さい領域に集めることができるようになりました。その結果として、高分解能の電子顕微鏡像を得ることが可能となっています。
強磁性共鳴
強磁性体に高周波電磁界(マイクロ波)を加えた際に、高周波磁界のエネルギを吸収して磁化が歳差運動を継続的に行う現象のことです。
金属酸化物
金属原子と酸素原子が結合して得られる化合物。構成元素と構造が多様であることから、幅広い物性を示します。次世代の電子素子への応用が期待されています。
くし型電極
微細加工技術を用いて作製した配列電極の1つ。非常に細い幅のバンド型の電極が近接して配置されており、レドックスサイクルを効率よく誘導する事が可能です。
グラファイト層間電子
グラファイト結晶中の層と層の間に分布していて、ほぼ自由に動く事ができる電子のことです。グラファイト層間化合物の超電導発現には、この層間電子が密接に関係していると考えられています。
グラフェン
炭素原子同士が結合してできた平面状の薄膜のこと。蜂の巣状の六角形格子構造をとり、炭素原子1個分の厚みしかなく、透明で優れた電気伝導性や伸縮性などを示すことから、半導体や太陽電池の材料として期待されています。
K(ケルビン)
温度を表す単位です。通常使われる単位である℃(摂氏)とは、次の式で関係付けられます。
℃=K-273.15
原子間力顕微鏡
カンチレバーと呼ばれる非常に尖った針(プローブ)を用いて、試料とプローブの原子間にはたらく力を検出して、試料の表面形状を取得します。
高角度散乱暗視野走査透過電子顕微鏡法(HAADEF-STEM)
走査透過電子顕微鏡法のうち、格子振動による熱散漫散乱によって高角度に非弾性散乱された電子を円環状の検出器で受け、この電子の積分強度をプローブ位置の関数として測定し、その強度を像として表示する手法です。
光電子分光
結晶の表面に紫外線を照射すると、外部光電効果によって物質中の電子が外部に放出されます。光電子分光は、この光電子のエネルギーや運動量などを測定することで、物質中での電子の状態、つまり物質の電子状態を観測する実験手法です。最近その分解能が急速に向上し、現在では超伝導になっている電子も観測できるようになりました。